理想の家づくりシリーズ
理想の家づくりを実現したお宅にお邪魔し、素敵な暮らしを送るためのヒントを学ぶシリーズ第6弾。今回は、中古マンションを自分たちのライフスタイル沿ってリノベーションした佐藤浩之さん、絵里子さんご夫婦のお宅を訪問しました。
「自分たちの希望を叶える家づくり」を追求した結果、新築や戸建にこだわらずとも大満足の住まいを手に入れた佐藤ご夫婦。こだわりのポイントや住まいの中でも特にお気に入りのスポットなどを教えていただきました。
段差や高低差を可能な限り少なく 徹底的にこだわった家事動線
ご夫婦の第一子、陽菜子ちゃんを妊娠したことを機に「自分たちの家を」と考え始めたという佐藤家。ご夫婦間でいくつか理想を出し合う中で、絵里子さんが希望した中の一つに「広すぎない家」がありました。
「家族の人数に対して部屋数が多い家や、広すぎる家は日々掃除におわれてしまうイメージがあったんです。それよりは、私自身も他の家事に使う時間や子供との時間を楽しんだり、いつでも家族がそばにいることを感じられたりするような、『ちょうど良い広さ』の空間が良いな、と思いました」と絵里子さん。
リビングは、その面積自体はコンパクトに抑えつつも、色みを統一したインテリアや家具の配置を工夫することですっきり広々と見えます。また、段差がほぼないため、ロボット掃除機での掃除も楽々。キッチンも同様で、高低差のないフラットな設計のものをセレクトし、ほぼ一拭きで掃除が完結するといいます。
いつでも家族の姿が見える 安心感を第一にした子供部屋
佐藤家のもう一つのこだわりが、リビングから続く窓のある子供部屋です。窓は写真手前と写真奥に2か所あり、将来陽菜子ちゃんにきょうだいができた時には、部屋を2つに仕切れるようになっていて、各部屋に窓が設置される設計。
お子さんが小さいうちはいつでも目が届くように、という配慮はもちろんのこと、お子さんが成長してからのことも考えて、この2つの窓を取り付けたそう。
「子供が大きくなると部屋にこもりがちになり、コミュニケーションが不足してしまう」という問題は多くの家庭からよく聞く悩みの一つ。この窓は、子供部屋からいつでもリビングで過ごす家族の姿が見え、リビングからは子供の様子を伺うことができます。
「子供はいつか巣立つもの。でもこの家にいる間はいつでも私たちが見守っている、ということが大きくなった子供たちにも伝わると嬉しいですね」。お子さんがいくつになっても家族の温もりや存在を大切にしてほしいという佐藤ご夫婦の希望も込められています。
いかがでしたか? 家づくりを考えるとき、私たちは理想や憧れを「あれもこれも」と詰め込みたくなり、ついつい現在のライフスタイルや見た目の格好良さだけにこだわってしまいそうになります。
でも、長く暮らしていく本当に居心地の良い家づくりは、ずっと続いていく日々の暮らしや子供たちが成長していく未来を考えながら、計画していくことが大切。
「いつかまた夫婦二人の暮らしになった時のことも考えると、本当にこの家は自分たちにとってぴったり」とご夫婦は声をそろえます。佐藤家からは、ご夫婦間で納得いくまで生活のしやすさや将来についてよく話し合い、考え抜かれて選び取った家づくりを進めてきた様子が伝わってきました。