今年は運動会の写真で失敗しない! インスタグラムにも応用できる一眼レフの使い方

今年は運動会の写真で失敗しない!インスタグラムにも応用できる一眼レフの使い方

道内はこれからの時期、運動会シーズンに突入ですね! この春にお子さんが入園や入学を迎えた方の中にはカメラを新調した方も多いのでは?

スマートフォンやコンパクトデジカメでも解像度の高い綺麗な写真が撮れる昨今ではありますが、「せっかくならもっと本格的な写真を」と一眼レフを購入した方や購入を検討している方、興味をお持ちの方も少なくないはず。

最近はインスタグラムの流行もあり、家族写真や日常風景の写真にもこだわる人が増えているといいます。札幌市内の人気のインスタグラマーさんの中にも、インスタをきっかけに一眼レフカメラを使い始めたという方もいるくらいなんです!

でも何かと難しそうなイメージのある一眼レフ。シャッターボタンひとつでとりあえず写真が撮れてしまうその他のカメラとは違い、カメラの仕組みを熟知し、さらには技術がないと「せっかく購入しても宝の持ちぐされになってしまうのでは」と心配な方もいらっしゃいますよね。

でもご安心を! 今回は、以前当サイトにて“シングルライフ”の部屋づくり企画で登場してもらったプロの男性カメラマンMさんに、初心者でも「ここだけおさえておけば素敵な写真が撮れる」というコツを伺ってきました。最近の一眼レフはオートフォーカスなど、初心者にも十分使いこなせる機能が満載で、ほんの一工夫でプロ顔負けの写真が撮れるのだそう。

運動会で活躍するお子さんのいきいきした表情を収めるコツや、お出かけシーズンに向けた素敵な写真の撮り方を伝授します!

レンズ=人間の目と同じ!? 仕組みを理解しよう

まずはざっくりとカメラの仕組みを理解しておきましょう。
実はカメラと人間の眼。仕組みはほぼ同じなんです!
「カメラ=目」とすると、
「フィルター=角膜」「レンズ=水晶体」「しぼり=虹彩」「フィルム=網膜」といった働き。
これだけだと少しわかりにくいですが、例えば一眼レフに欠かせないシャッタースピードの設定は、人間の「まばたき」と同じと考えると良いそう。閉じているレンズ(目)がシャッターを押すことで開く、といったイメージです。

つまり、シャッタースピードが速ければ速いほど、速くまばたきをしているのと同じこと。遅ければ遅いほどゆっくりとまばたきをしていることになります。

また「しぼり」は目を見開く幅と同じ。例えば遠くを見るときや視力の悪い人は目を細めて、ものを見ることがありますよね。一眼レフカメラのしぼり値は小さくすればするほど、目を細めて焦点を捉えようとするのと同じ仕組みを考えることができるんです。

ちなみに、一眼レフカメラを購入すると標準のレンズとして備わっている50㎜レンズは人間が通常とらえられる画角とほぼ同じなのだそう。

動く被写体はカメラを構えたまま追いかける!

さて、いよいよ実践。仕組みはなんとなく理解できるようになったとしても、それだけでは実際に駆け回る子供を撮影するのにはハードルが高そうです。

競技をしている間近でカメラを構えられる場合はまだしも、多くの幼稚園や学校では撮影位置が決められている場合が多いですよね。頑張ってベストなポジションをゲットできたとしても、カメラを構えてみるとお子さんが豆粒大…なんてことも。

この場合は望遠レンズが用意できるのであれば、200㎜以上の望遠レンズを使用するのがベター。でも望遠レンズがなくても、設定や構図の工夫次第では臨場感溢れる写真になります。

例えば徒競走で、スタート位置から撮影できる場合。かがみこんで下からあおるようにしてお子さんたちが走り出す瞬間をねらいましょう。ポイントは、シャッターを切る前にお子さんの顔にピントが合っていることを確認しておくこと。オートフォーカス設定にしていると、お子さんが白などの明るい色のTシャツを着ていた場合、そちらにピントが合ってしまうことが多いため注意が必要です。

コース横からねらえる場合は、事前にカメラの設定をシャッター優先モードかスポーツモードなどにしておき、カメラを構えたまま走り抜く子供の動きを追いかけ、動きに合わせてシャッターを切っていきます。

シャッタースピードの目安は小学校低学年くらいのお子さんの場合で500、高学年のお子さんの場合で800くらいがベストだそう。

シャッタースピード優先にした場合、お子さんの動きを上手く捉えることができますが、「まばたき」の時間が短ければ短いほどその分、光を取り入れる量が少なくなります。そこで暗めの写真になることを避けたい場合は光の量を感度(ISO値)で調節するのがコツです。

感度は晴天時で800、曇天時で1600くらいに設定するのが目安。練習ができそうな場合は、ご自身のお子さんが走る前の組などで試し撮りをしてみてくださいね。

初心者あるあるを回避!プロに聞く構図の決め方

動く被写体にはある程度コツが必要ですが、せっかく一眼レフを手に入れたなら静物や風景だって“プロっぽい” “インスタ映え”な写真をもっとたくさん撮ってみたい!という方に向けて、プロの構図の作り方を、これからの時期にぴったりということで桜の撮り方を例に伺ってみました。

日本人が大好きな桜。見ているだけでもうっとりしてしまい、ついつい桜の枝と花だけに寄ってしまったり、桜の木全体が入るように引きすぎて余計なものまで写り込ませてしまったりしがち。

実物はあんなに綺麗だったのになんだか写真にすると冴えない…。結局インスタにもアップしなかったし、振り返って後から写真を見返すこともない…なんていうのは結構“あるある”なのではないでしょうか。

構図のポイントは「桜の淡いピンクを際立たせるために必要なことを考える」こと。例えば、花だけに寄ってしまうと、比較対象がないため、その色の美しさはわかりづらくなってしまいます。そこで桜以外の色を入れると一気にフォトジェニック度がアップ!

青空が広がる日なら、太陽の位置を見て順光になるよう光の取り入れ方や空の色とのコントラストを考えながら写真に収めるのがおすすめ。

引きで撮る場合は、幹も枝葉もあれもこれもと入れたくなってしまうけれど、あえて我慢。被写体をじっくり見ると、虫食いやちょっぴり葉が枯れ始めている部分や偏った咲き方をしている部分などが必ずあるもの。綺麗に咲きそろっている部分だけが入るように画角を決めると一気にプロっぽくなります。

静物の場合、シャッタースピードは200程度まで下げ、三脚があるならレリーズモードなどでぶれないように撮影するのがおすすめだそうですが、手持ちでも構図次第で十分美しい写真になるとのこと。

いかがでしたか?
Mさんいわく、まだまだ初心者にお伝えしたいコツはたくさんあるそうですが、今回はこの時期に合わせた運動会と桜の写真の撮影方法をたっぷりレクチャーしてもらいました。
ぜひ参考にして、素敵な写真を家族のアルバムやインスタに収めてくださいね!

※掲載している写真はいずれもイメージ画像です。Mさん撮影の写真ではありません。