不動産買取の流れは?買取にかかる期間・準備など買取の基本を解説!

仲介で買い手が見つからないときや、売却を急いでいるときなどに多く利用されるのが「不動産買取」です。不動産買取では、不動産会社や買取業者が直接不動産を買い取ってくれるので、3週間前後で不動産を現金化できるというメリットがあります。 本記事では「買取の流れ」を中心に、事前準備から引き渡しまでどのように進んでいくのか、ステップごとに注意点も交えつつ説明していきます。

監修者
吉田 宏
吉田 宏(株式会社SUMiTAS 代表取締役社長)
  • 二級建築施工管理技士
  • 宅地建物取引士
  • 測量士補
  • 賃貸不動産経営管理士

仲介で買い手が見つからないときや、売却を急いでいるときなどに多く利用されるのが「不動産買取」です。不動産買取では、不動産会社や買取業者が直接不動産を買い取ってくれるので、3週間前後で不動産を現金化できるというメリットがあります。

本記事では「買取の流れ」を中心に、事前準備から引き渡しまでどのように進んでいくのか、ステップごとに注意点も交えつつ説明していきます。

買取を利用する前に知っておきたい知識もお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。

不動産買取の流れ

不動産買取は次の8ステップで進みます。

まずは全体の流れを見てみましょう。

  • STEP1:情報収集をする
  • STEP2:買取査定を依頼する不動産会社を探す
  • STEP3:査定を受ける
  • STEP4:査定額や買取条件などを確認する
  • STEP5:売買契約を締結する
  • STEP6:引き渡しの準備をする
  • STEP7:不動産を引き渡して代金を受け取る
  • STEP8:必要があれば確定申告をする

次章から、ステップごとに詳しく説明していきます。

STEP1:情報収集をする

「買取は売却活動が不要だから、情報収集も必要ない」と考える方が多いのですが、買取の場合も相場や不動産会社の口コミなどの情報収集は必ず行ってください。売却相場を知らなければ、売却を急いでいるという理由に付け込まれて、不動産を安く買いたたかれるリスクがあるからです。

不動産の売却相場を知りたいときには、ポータルサイトや簡易査定の利用がおすすめです。売却する不動産と似た条件の物件が、どのくらいの価格で売り出されているのか、簡易査定でどのくらいの査定額になるのかを調べておきましょう。

SUMiTAS(スミタス)が提供する「簡単10秒査定」は匿名かつ無料で利用できるので、売却相場を調べる際にぜひご活用ください。

すぐに価格表示!簡単10秒査定 無料査定はちら

STEP2:買取査定を依頼する不動産会社を探す

不動産の相場を調べたら、買取査定を依頼する不動産会社または買取業者を探します。不動産会社の中には買取に対応していない会社もあるので、買取を行っている不動産会社を探してください。

また、不動産会社への相談にあたって次のような書類を用意しておけば、査定依頼や相談がスムーズです。

  • 登記済権利証または登記識別情報
  • 固定資産税納付通知書
  • 建築確認済証、検査済証
  • 土地測量図面、境界確認書
  • 管理規約、使用細則、長期修繕計画書(マンションの場合)
  • 身分証明書、印鑑証明書、住民票

身分証明書、印鑑証明書、住民票は引き渡し時に必要な書類なので、急ぎではありません。忘れないように、時間があるときに用意しておきましょう。

STEP3:査定を受ける

不動産会社または買取業者の候補を絞ったら、訪問査定を依頼します。買取では「査定額=買取価格」になる場合がほとんどなので、高い査定額を提示してくれる会社に買い取ってもらうことが重要です。

そのためには、1社だけではなく複数社に査定依頼を申し込むことをおすすめします。より効率的に査定を行いたいのなら、簡易査定を複数社に申し込み、条件や対応などから不動産会社を数社に絞り込むと良いでしょう。

複数社に相談すると手間と時間がかかってしまいますが、買取における査定は売却価格が決まる大切な部分です。後悔のないよう、いい条件を提示してくれる不動産会社を探してください。

STEP4:査定額や買取条件などを確認する

訪問査定を受けてから5日前後で査定額が提示されるので、価格や条件、サービス内容をもとに、契約する会社を決めます。査定額の目安は、「STEP1」で調べた相場や簡易査定の査定額の6〜8割です。

会社を比較するときには、不利な条件になっていないか、不当な手数料が発生していないかなど、価格以外の部分も忘れずに確認しましょう。あまりにも高すぎる査定額を提示された場合は、条件などが不利になっている可能性があるので、なぜ査定額が高いのか理由を尋ねてみてください。

STEP5:売買契約を締結する

契約する不動産会社を決めたら、売買契約を結びます。売買契約を締結する際に確認するのは、主に次のような条件です。

  • 引き渡しまでのスケジュール
  • 必要書類
  • 家財道具の処分について
  • 手数料や契約解除の条件など

売却を急ぐ場合は認識違いが起こらないよう、スケジュールを必ず確認しておきましょう。また、不動産会社によって必要書類も多少異なるため、どのような書類が必要なのか確認しておくと安心です。

そして家財道具の処分についても、契約時に取り決めておきます。不動産会社に処分を依頼する場合は、どのくらいの料金がかかるのかも必ず確認しておきましょう。

その他、手数料の有無や手付金の金額、契約解除の条件などの細やかな部分まで確認したうえで、売買契約を締結してください。売買契約が成立すると、不動産会社から売却価格の5〜10%の手付金が支払われます。

STEP6:引き渡しの準備をする

スケジュールに合わせて引き渡しの準備をします。家財道具を自分で処分する場合は物を整理し、必要書類も集めておきましょう。そして引き渡し日までに、必ず引っ越しを済ませてください

STEP7:不動産を引き渡して代金を受け取る

引き渡しと決済は、次の流れで進みます。

  1. 必要書類の確認
  2. 書類へのサイン、押印
  3. 残りの売却代金の受け取り
  4. 抵当権抹消登記(住宅ローンが残っている場合)
  5. 鍵や書類の引き渡し

決済と引き渡しは金融機関で行われることが多いので、平日になる場合がほとんどです。土日祝休みの方は、仕事のスケジュールを調整しておきましょう。

なお、抵当権抹消登記を司法書士に依頼する場合は、この日に報酬を支払います。

STEP8:必要があれば確定申告をする

「STEP7」までが不動産買取の一連の流れですが、忘れてはいけないのが税金や確定申告です。

不動産の売却によって利益が出た方や、特例を利用する方は、売却した翌年2月16日から3月15日までの間に必ず確定申告をしてください。

確定申告を忘れてしまうと、「無申告加算税」というペナルティが科せられる可能性があります。もし忘れてしまったら、気づいた時点ですぐに申告手続きをしましょう。

買取にかかる期間

買取にかかる期間は3週間前後かかるのが一般的ですが、条件が整えば最短1週間ほどで買い取ってくれる不動産会社もあります。売却を急ぐのなら、相談時に必ず期限を伝えておきましょう。

ただし売却を急ぐ場合は、足元を見られて安い査定額を提示される可能性があります。売却を急いでいるとしても、契約する不動産会社は慎重に選んでください。

不動産買取を選択する前に知っておきたいこと

不動産買取の流れをおわかりいただけたと思うので、最後に不動産買取を選択する前に知っておきたいポイントを2つお伝えします。本当に自分に買取が適しているのか、よく考えてみてください。

買取相場は市場相場よりも低くなる

買取相場は市場価格の6~8割になることが多く、仲介よりも売却価格は低くなる場合がほとんどです。売却活動が不要で物件をすぐに現金化できるというメリットはありますが、価格が低い点を納得したうえで利用しなければ、売却後に後悔してしまうかもしれません。

仲介からチャレンジするのもおすすめ

仲介売却にかかる期間の目安は3~6か月なので、売却期限まで3か月以上ある方や、不動産を高値で売りたいと考える方は、仲介からチャレンジしてみるのもひとつの手です。

「買取保証付き仲介」の選択肢もある

「まずは仲介にチャレンジしてみたい」という方におすすめなのが、買取保証付き仲介です。買取保証付き仲介であれば、仲介での売却活動を行ってみて一定期間買い手が見つからなかったときに、不動産を買い取ってもらえます。

買い取り保証付き仲介を利用すれば、仲介で売却活動をしても期限内に不動産を売却することが可能です。仲介で買い手が見つかれば、市場価格に沿った金額で売却できる点も、大きなメリットと言えます。

ただし、買取保証付き仲介は利用できる不動産会社が限られているため、利用を希望する方は、買取保証付き仲介に対応している不動産会社を探しましょう。

不動産買取を検討中の方はSUMiTASにご相談を!

不動産買取は売却活動が不要で、3週間程度で不動産を現金化できます。しかし3週間という短い期間で、不動産会社探しや訪問査定、書類探し、引っ越しなどをしなければならないため、買取の流れを頭に入れておくことが大切です。

買取を検討している方は、今回説明した流れを参考に買取の準備を始めてみてください。

また、買取と仲介のどちらにするか悩んでいる方は、買取と仲介、どちらの実績も豊富なSUMiTAS(スミタス)に、お気軽にご相談ください。お客さまの状況と不動産に合わせた、最適な売却方法をアドバイスいたします。

監修者
吉田 宏
吉田 宏(株式会社SUMiTAS 代表取締役社長)
  • 二級建築施工管理技士
  • 宅地建物取引士
  • 測量士補
  • 賃貸不動産経営管理士

愛媛大学在学中に愛媛県で株式会社アート不動産を創業する。現在アート不動産では、アパマンショップ(賃貸)を5店舗、SUMiTAS(売買)を2店舗・管理センターを1店舗、売買店舗を2店舗運営。吉田 宏の詳細プロフィールはこちら