新築を住まずに売却するときに損をしないために知っておくべきこと

新築を住まずに売却するときに損をしないために知っておくべきこと

「新築を購入したけど、イメージと違った。」「新築購入後に転勤が決まってしまった。」このような理由から、新築の戸建てを住まずに売却しようと検討されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、新築の戸建てを売却するためのノウハウを知っておかなければ、いざ売却するときに損をしてしまうことも考えられます。

この記事では、新築を住まずに売却したほうがよいか、住んでから売却するべきかを判断するための情報をまとめてご紹介します。

社会情勢の変化や家族の将来を考えて、住宅ローン返済に悩まされる前に新築を売ろうと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

新築を住まずに売却すると損することが多い

新築物件は、住まずに売却すると損をすることが多いといわれています。

イメージでは「まだ住んでいない新築ならば購入金額で売れるのではないか?」と思われがちです。新築状態で売却したとしても、購入金額より低い査定だと損をした気分になるでしょう。

しかし新築物件は、完成して時間が経過すればたちまち価格が下がります。

では、「住んでから売る方がよいか?」という考えになるかと思いますが、新築物件は1度でも住んでしまうと中古物件扱いになります。中古物件の場合は、売るタイミングによって価格が大幅に下がるので注意しましょう。

将来的な子どもの教育資金などを考えたら、無理をした住宅ローンをスタートさせる事も現実的ではありません。なるべく損をせずに新築を売却するためには、あらゆるケースについての理解が必要です。

新築を売却すると損してしまう理由

新築を住まずに売却すると損をすることが多い理由について解説します。考えられるマイナス面は税金や住宅ローンの問題です。

売却できても税金が高額になる

新築は住まずに売却したとしても税金が高くなる場合があります。新築を売却した利益(譲渡益)が発生した場合、所得税・住民税の支払いが5年以上所有した中古住宅の売却に比べて高くなるからです。

 所得税住民税
新築(短期譲渡所得)30%9%
所有期間5年以上(長期譲渡所得)15%5%

しかし、新築を売却した利益(譲渡益)が3000万円以内であれば、「3,000万円の特別控除の特例」を利用して、税金を控除することができますのであまり心配する必要はありません。

新築を住まずに売却した際に3,000万円以上の利益が出ることは、非常に稀です。

もし売却益が3,000万円を超える場合には、短期譲渡所得となり所得税と住民税が、所有期間5年以上の住宅よりも高くなります。税金面から判断すると、新築と築5年以上所有した物件の売却価格が同じだとしても、税金を差し引けば新築の方が損をする計算となるので注意しましょう。

環境問題が原因だと買い主が見つかりにくい

新築を住まずに売却する理由が近隣の環境問題によるものだと、買い主を見つけることが難しくなります。

とくにメディアで取り上げられるような環境問題の場合は、風評により買い手を見つけるのが困難です。そのため、家の価格を相場よりも低く見積もられることが考えられます。

具体的に考えられる環境問題は、次の通りです。

  • 幹線道路近郊の騒音
  • 大型車両の通行による振動
  • 近郊の繁華街の騒音
  • 開発計画による騒音や空気汚染など

新築のため建物に欠陥や不具合がなくても、近隣の環境問題を隠したまま売却はできません。不利益となることを故意に告知しなかった場合には、売主が「契約不適合責任」を負わなければいけないからです。このような環境問題を抱えている場合には、新築で建物に問題が無くても、相場よりも低い価格での売却となる可能性があります。

家を売却するには住宅ローンの完済は必須

新築にしても中古にしても、家を売却する場合には残っている住宅ローンは完済し、銀行等の抵当権を抹消しなげればなりません。ただし、ローンが残っていても売却活動を進めて売買契約をおこない、売却代金でローンを完済させることが可能です。

たとえば、4,000万円の家を購入して、頭金500万円により残り3,500万円を住宅ローンとしましょう。3,500万円のローンを完済しないと銀行の抵当権を抹消できません。

しかし新築の売却価格がぴったり3,500万円だった場合、不動産会社へ支払う「仲介手数料」や「抵当権抹消手続き費用」などがかかるため、住宅ローンの返済には不足が発生してしまいます。不足分に関しては自身で補填しなければならないので、注意しましょう。

住宅ローンは残る可能性が高い

新築のまま住まずに売却したとしても、住宅ローンは残る可能性があります。新築住宅は購入時よりも高値で売れない場合があるためです。

新築を売却して住宅ローンを完済するには、売却価格が残債より高くなければいけません。購入者が見つかったとしても、税金や環境問題などの影響により、売却価格が下がることも考えられます。そのため、住宅ローンが残る可能性が高いです。

住宅ローンが残るオーバーローン

家を売却して売却金をローン返済にあてたのに、住宅ローンが残る状態をオーバーローンといいます。オーバーローンは、物件の売却価格より住宅ローン残高の方が高い状態です。逆に物件の売却価格より住宅ローン残高の方が低い状態をアンダーローンといいます。

アンダーローンであれば、家を売却しても残りの住宅ローンを完済できるため、抵当権の抹消も可能です。オーバーローンの場合は、家を売却しても住宅ローンが残ります。ただし、抵当権が抹消されていなくても下記の3つの方法であれば、家の売却は可能です。

それぞれの方法をご紹介します。

  1. 住み替える新居を購入
    住み替えローンを利用することで、いま住んでいる住宅のローン残債と新居の購入費をあわせた金額を借り入れすることができます。住み替えローンの仕組みとして、物件の売却日と新居の購入日を同じ日に設定し、住宅ローンの完済と新居の購入を同時に行うことで売却した物件の抵当権を抹消し、新たに新居を購入できるものとなります。
  2. 競売による退去
    競売による退去とは、裁判所が物件を差し押さえて競売手続きを行うことで売却する方法です。しかし、基本的に通常の売却方法に比べて売却額が安くなるため、おすすめできない方法となります。
  3. 債権者の同意を得た任意売却
    任意売却とは、債権者の同意を得た上で売却する方法です。通常の売却方法よりは安価になりやすいですが、家を引き渡す時期などは競売に比べると融通がきくので、競売よりもおすすめの方法といえます。
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新築をなるべく損せず売るなら1年未満で売却する

新築をなるべく損せず売るためには、建物完成の日から1年未満で売却することが大切です。

新築に住まないで売却意思を決めた場合、 未入居で建物完成から1年以内であれば、新築物件として売却は可能です。 「住宅の品質確保の促進等に関する法律」では、下記のように定義されています。

「新築住宅」とは、新たに建設された住宅で、まだ人の居住用に供したことのないもの(建設工事の完了の日から起算して一年経過したものを除く。)をいう。

建物完成から1年以上過ぎることにより、築浅・中古物件と評価されます。そのため、新築物件として売りに出せる販売期間は1年限りとなることを理解しておきましょう。

築5年未満なら高値で売れやすい

たとえ新築の状態で売れなくても、築5年未満ならば高値で売れることが多いです。不動産流通経営協会の調べによると、築5年未満の物件が住宅購入価格よりも高めに売却できた件数全体の約65%を占めている結果があります。

ただし、調査対象となっている物件は首都圏周辺のエリアです。首都圏エリアの立地条件にあわせて売却できれば、高く売れる可能性が高いでしょう。特に、新築・築浅物件は中古不動産市場において人気があり、競争の激しい物件です。

参考:不動産流通業に関する消費者動向調査|一般社団法人 不動産流通経営協会

新築を高値で売却できるタイミング

どのような状況であれば、新築を高く売れるのでしょうか?

新築を高値で売却できるタイミングについて解説します。売却により購入金額以上の価格で売れるケースについて紹介しましょう。

近隣の再開発

新築を購入金額より高値で売却できるタイミングは、物件の近隣エリアで再開発の予定が立ったときです。

再開発の予定により、周辺の地価は全体的に上昇傾向となります。そのため、地価の上がったタイミングで売却できると損をしないどころか、得をすることになるでしょう。

たとえば、近隣に観光施設の建築予定が立ったとしましょう。さらに利便性のある新しい駅ができたりすることは地価の高騰につながります。

近隣に高級マンションが建つ

近隣に高級マンションが建った場合、その近隣エリアは物件価値の上昇が考えられます。

高級マンションの建つエリアに居住希望者が集まるからです。その結果、近隣の中古物件の価格も上がれば、高く売却できる可能性があります。

メディアで特集される

物件のあるエリアがテレビなどメディアで紹介されることにより、地価の高騰が期待できるでしょう。

メディアにより注目を集め、周辺の中古物件の購入を検討する人の増加が予想されます。結果、メディアで紹介されたエリア内の地価が高騰して、通常の価格より高く売却できることが考えられます。

新築を売るタイミングとなる指標

上記でご紹介したようなタイミングで新築を売却できれば、なるべく損をせずに新築を売却できます。しかし、そのようなタイミングがない場合は以下の指標をもとに売却を検討するのがおすすめです。

POINT.1
相場を調べた上で売却する

相場を調べた上で売却タイミングを決める場合、新築の査定価格よりも今後、物件価値が上がることを予測して売却時期を決めます。

不動産価格の相場を知るデータは、不動産価格指数です。不動産価格指数は、国交省が不動産取引価格情報を基準として公開しています。不動産価格指数の対象は、次の通りです。

  • 更地
  • 建物つきの土地
  • マンション

対象物件とかけ合わせのデータとなる対象地域を紹介しましょう。

  • 全国対象
  • ブロック別対象
  • 都市圏別対象
  • 都道府県別対象

不動産価格指数は、年初に発表されるだけの地価公示とちがって毎月のデータ推移を参考にします。そのため、市場相場における動向を把握することが可能です。

不動産価格指数を参考にした場合、対象となる物件の市場価値が横ばいとなるか上昇傾向かにより売却を判断します。売却を判断する時のポイントを紹介しましょう。

  • 相場が下降気味の場合:早期売却
  • 相場が上昇気味の場合:続くようならば時期を待つ
  • 相場が横ばい状態:いつ売却しても同じ

もし、住んでいない新築物件の相場が下落気味であれば、早急に売却する判断となります。あくまでも相場による売却タイミングになるため、他の要因を受けて物件価値の変化が考えられるでしょう。

POINT.2
特別控除と照らし合わせて売却する

新築を売却するタイミングとなる指標は、特別控除と照らし合わせてみることも大事です。特別控除は、マイホームの所有期間に関係なく売却した際の譲渡所得から3,000万円まで控除されます。

所有期間に関係しないため、新築を住まずに売却する場合でも控除対象となります。家の売却益が3,000万円以下であれば、売却による所得税は0円となり課税対象外です。

ただし、3年以上空き家状態がつづくと3,000万円の特別控除が受けられなくなるので注意しましょう。

POINT.3
成約件数の多い時期に合わせた売却

家を売るタイミングは、成約件数の多い時期に合わせることも大切です。

新築を売却する際に、最も成約件数が多い時期は3月です。3月になると、4月からの転勤や進学など、生活環境の変化により新居の購入が多くなります。

新築の状態で売却するには、成約数の多い3月から逆算して前年の12月末までに売却の手続きをはじめることが大事です。売却の手続きの際は、新築の状態だけではなく、物件の個性を引き出してくれる不動産会社に相談してみましょう。

新築を住まずに売却すべきか査定で判断しよう

新築を住まないで売却するかどうか、判断するには査定が必要です。査定もしないで、売却を検討するのは感情面だけを頼りにした判断となってしまいます。

不動産会社に依頼して査定を受けた場合、状況によっては売却よりも賃貸にするほうがお得な可能性もあるでしょう。具体的な売却方法や賃貸物件として貸し出す判断など、すべては不動産査定をもとにして考える必要があります。

SUMiTAS(スミタス)は、売買査定と賃貸査定のダブル査定が可能です。複数の可能性を比較検討できる査定結果から、目的にあった方法を選択できます。

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