自宅のポストに「あなたの家を欲しがっている人がいます!」「今なら高値の○○○○万円で売却できます!」などの不動産売却を促すチラシが入っていたことはありませんか?
住所や価格まで入っていると魅力的に感じますが、それと同時に本当なのかと心配にもなるでしょう。
結論からお伝えすると、チラシの内容をすべて信じることはおすすめしません。
そこで本記事では、不動産会社がチラシを配る理由や注意すべき内容などをお伝えしていきます。チラシを信じていいのか、なぜポストによくチラシが入っているのか気になる方は、ぜひ最後までご覧になってください。
- 不動産売却のチラシは誇張表現が多く、全てを信じるべきではない。
- チラシは売主の確保や物件数の増加を目的として配布される。
- 売却を検討する際は、チラシ内容よりも相場確認と信頼できる業者の選定が重要である。
目次
不動産売却のチラシは信じてもいい?
冒頭でもお伝えしたように、不動産売却のチラシに書かれている内容はうのみにしないほうがいいでしょう。不動産会社が配るチラシの中には、誇張表現をしているものもあるからです。
チラシの内容がどんなに魅力的だったとしても、なぜそう書かれているのか根拠を尋ねたり、周辺相場を調べたり、事実確認をしてから売却を検討しましょう。
不動産会社が売却のチラシを配る理由
近年の集客や広告といえば、WebやSNSが主流であるはずなのに、なぜチラシを配るのかと疑問に思いませんか?不動産会社が印刷費やポスティングの手間をかけてまでチラシを配るのには、次のような理由があります。
- 売れると思わせるため
- 業務効率のため
- 取り扱っている物件数を増やすため
詳しく説明していきます。
相談すれば売れると思わせるため
ポストに入っていたチラシは、詳細は見ずとも見出しくらいは目を通すものです。そこに「高額で売れます」「買いたい人がいます」などと書かれていれば、ついつい詳細を見てしまうと思います。
“ポストに入れるだけで目を通してもらえる”ことが、不動産会社がチラシを配る理由です。そして住み替えを検討している住人がいたら、チラシを見ることで「この不動産会社に相談すれば高値で売れるかも」と考えるでしょう。これがチラシを配る目的です。
売主を見つけるほうが収益性ががあるから
チラシを配ることで売り手を募るのは、不動産会社の収益性を高める目的です。
不動産会社の経営は、仲介によって得られる仲介手数料によって成り立っています。仲介手数料は買主・売主の双方から受け取れますが、それは両手仲介をした場合のみです。レインズを通して他の不動産会社で買主が見つかった場合は、買主分の仲介手数料を得ることはできません。
しかし売主の場合は、専任媒介契約または専属専任媒介契約を結んでおけば、買い手が見つかったときに必ず仲介手数料が入ってきます。買主を募るよりも、売主をたくさん抱えているほうが、不動産会社にとっては効率的かつ収益性が高いのです。
取り扱っている物件数を増やしたいから
3つ目の理由は、取り扱っている物件数を増やすためです。
商品の品ぞろえが豊富なスーパーが魅力的に感じるように、不動産会社も物件数の取り扱いが多く、「取扱物件数は地域最多」や「○件数もの取り扱いあり」などと書かれている会社が魅力的に感じるものです。
実際に、取り扱っている物件数が多いほうが、顧客の希望条件に合わせた物件を見つけられます。チラシを配って売主を募るのには、取扱物件を増やすことで“買主を見つける”という目的もあるのです。
不動産売却で注意すべきチラシの内容
チラシに書かれていることがすべて誇張表現とは限りませんが、書かれていたら注意すべき内容もあります。それが次の3つです。
- 高すぎる売却価格
- 購入希望者の存在
- エリアや売却期間
詳しく説明していきます。
高すぎる売却価格が記載されているとき
購入価格や築年数に対して、高すぎると感じる売却価格が書かれているときには、誇張表現の可能性があるので要注意です。たしかに不動産の価値は市場や需要によって変化していくものですが、建物の資産価値は築年数とともに低下していきます。
それを無視した高額な金額が書かれているのなら、チラシの内容は信用しないほうがいいでしょう。またチラシだけではなく、査定額も高くすることで媒介契約を結ばせようとする不動産会社もあります。
高額な売却価格が書かれていたときや、査定額を提示されたときには、すぐにうのみにせず、まずは所在地周辺の売却相場を調べてみてください。
購入希望者がいると書かれているとき
「お客様の不動産を欲しがっている人がいます」「今なら売れます」という言葉を使うのは、不動産会社でよくある集客方法です。本当に購入希望者がいる場合もありますが、“架空のお客様”の可能性もあるので注意しましょう。
後者の場合、実際に相談に行ってみると「もう他の物件に流れてしまった」「また欲しい人が現れるだろう」と言われ、契約だけ促される場合がほとんどです。
不動産会社の中には売れそうな物件を安く買い取り、リフォーム後に金額を上乗せして再販している会社もあります。不動産会社の目的が買取である場合は、低価格で買取保証付き仲介をすすめられたり、買取で物件を安値で買い叩かれたりする可能性もあるので注意しましょう。
エリアや売却期間が限定されているとき
チラシの中には「○○区の○○マンションにお住まいの方へ」「○○様へ」など、エリアやマンション名、時には名前まで記載されているものもあります。また、「○月○日までの限定買取価格!」などと、高額な買取価格と期日が書かれているケースもあります。
個人やエリアを特定したり、限定にされていたりすると、本当に自分の不動産を欲しがっている人がいるかのように感じるものです。
しかしこれも、不動産会社の営業手法の一つである可能性が高いでしょう。不動産の所有者情報は、法務局へ行けば誰でも閲覧できます。そこで得た住所や氏名をチラシに記載し、信ぴょう性を高めたうえで、物件を欲しがっている顧客がいることを装っている可能性が高いです。
不動産を売却したいときにはどうすればいい?
チラシの内容をすべて信じて売却に踏み切るのには、さまざまなリスクがあるとおわかりいただけたと思います。では、不動産を売却したいと思ったときには、どうすればいいのでしょうか。
不動産を売却したいときに取るべき行動は、次の2つです。
- 簡易査定で売却相場を調べる
- 信頼できる不動産会社と担当者を探す
詳しくお伝えします。
簡易査定で売却相場を調べる
チラシに書かれている金額が適正であるか、査定額が適正であるのかを知るためには、売却の相場観を身につけておく必要があります。
- 不動産の所在地周辺の物件は、どのくらいの価格で売り出されているのか
- 自分の不動産に類似する物件が、どのくらいの価格で売れているのか
などを、中古物件情報のポータルサイトで調べてみてください。
また、自分が所有する不動産がどのくらいで売却できるのか、査定額を知りたいのであれば、簡易査定がおすすめです。物件情報を入力するだけで、不動産の“おおよその価格”がわかります。ウェブサイト上で行う簡易査定であれば、自宅で査定を受けられるのもうれしいポイントです。
ただし、個人情報の入力を求められる簡易査定は、利用後に不動産会社から物件情報を確認する連絡があります。相場を知るために利用するのであれば、SUMiTAS(スミタス)が提供する「簡単10秒査定」をご活用ください。「簡単10秒査定」は個人情報を入力することなく匿名で利用できるので、利用後に連絡が入ることはありません。
信頼できる不動産会社と担当者を探す
不動産をできるだけ高く、早く売却したいのなら、自分で信頼できる不動産会社を探すことをおすすめします。売却実績や対応スピード、顧客の多さ、売却ノウハウの豊富さなどを確認し、そのうえで信頼できる担当者がいる不動産会社を選びましょう。
全く条件の同じ不動産を売り出したとしても、売却戦略によって売れるまでにかかる時間や価格には差が出ます。不動産を売りたいと思ったときには、チラシに頼るよりも、自分で不動産会社を探してみてください。
不動産売却のチラシの内容をうのみにするのはNG!まずは相場の確認を!
ポストに入っているチラシには、家が高く売れそうだと感じさせる魅力的な言葉ばかり書かれています。しかしそれは不動産会社の集客方法であることが多く、実際に売却に踏み切ると、書かれていた金額よりも大幅に低い価格になる可能性があります。
不動産の売却を考えているなら、まずは周辺不動産の売却相場を知り、自分で信頼できる不動産会社を見つけましょう。
相場を調査する際にはSUMiTAS(スミタス)が提供する「簡単10秒査定」をぜひ、ご活用ください。個人情報を入力することなく、簡単な物件情報からすぐに“おおよその査定額”がわかります。
スタッフが物件へと出向いて査定を行う、訪問査定も承っておりますので、お気軽にご相談ください。