家の売却を考えたとき、「建売住宅でも売れるのか」と心配する方も多いです。
しかし、建売住宅は不動産会社や住宅会社が建てた家だからこそ、注文住宅よりも売りやすいといわれています。

本記事では、建売住宅が売りやすい理由や売却のポイントなどを解説します。
売却をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
- 建売住宅は万人受けしやすく、修繕が容易なため、売りやすい物件である
- 売却しづらい要因には、利便性の低さや隣家との距離が近いなどの特徴がある
- 市場価格や税金面を調査し、適切な売却時期と価格設定が重要である
目次
建売住宅は売却しやすい!
土地と建物がセットであるにもかかわらず、注文住宅と比べて購入費用を抑えやすい建売住宅は、「グレードが低い」「ローコスト住宅」というイメージがあるかもしれません。
たしかに一般的な建売住宅は、設備や建材は低グレードまたは標準グレードになっている場合がほとんどで、注文住宅に比べて建築費は抑えられています。

しかしだからといって、買い手が見つかりづらいとは限りません。
物件探しをしている人の中には、リフォームやリノベーションを前提としている方や、立地を重視している方などもいるからです。そのような方たちは住宅のグレードは重視していないことが多いので、売り方次第で住宅を高く、早く売却できるでしょう。
建売住宅が売却しやすい理由

建売住宅が売りやすいといわれる理由は、いくつかあります。理由を知れば売却活動に活かすこともできますので、ここでしっかり確認しておきましょう。
万人受けしやすい間取りやデザインが多いから
施主のライフスタイルや好みを反映した注文住宅は、施主は住みやすくとも、他者にとっては使いづらいと感じることも多々あります。とくに特殊な動線や個性的なデザインの家は、なかなか買い手が見つかりません。
一方建売住宅は、住宅会社や不動産会社が家の仕様を全て考えるため、“万人受けするか”という部分が重視されています。多くの人が使いやすいと感じる間取りや、シンプルなデザインになっていることが多いので、売りやすいといわれているのです。
内見時にも、シンプルゆえのアレンジのしやすさや、暮らしやすさなどを購入希望者にアピールすると良いでしょう。
購入希望者の予算に収まりやすいから
建売住宅は、注文住宅と比べて購入費用を抑えられることが多いです。住宅金融支援機構が発表した「2023年度フラット35利用者調査」でも、2023年度の土地付き注文住宅の平均資金が4,903万円に対して、建売住宅は3,603万円と、1,300万円もの差があります。
購入価格が低ければその分売り出し価格も下げられるので、注文住宅よりも安価に売り出すことが可能です。

とくに中古物件の購入希望者には「購入価格をできるだけ抑えたい」というニーズをもつ人が多いので、そこに当てはまればスムーズに買い手が見つかるでしょう。
修繕しやすい物件が多いから
建売住宅が安価な理由のひとつに、建材類の大量発注によって資材調達コストを削減していることが挙げられます。
そのため住宅内外に使われているのは、安価かつ大量に手に入れられる流通量の多いメーカーの建材類がほとんどです。流通量が多い建材は修繕や交換がしやすく費用も抑えられるので、ランニングコストの観点で買い手にとってプラスになります。
とくにリフォームやリノベーションを前提とした物件購入であれば、この部分は買い手にとって重要です。内見時にも、設備のメーカーを伝えるとともに、修繕のしやすさもしっかりと訴求しましょう。
境界をめぐるトラブルが少ないから
中古物件の売却時に多いのが、「境界標がない」「ブロック塀やフェンスの所有者がわからない」などの境界をめぐるトラブルです。境界トラブルは売却前に解決しておくのが基本ですが、そのままの状態で売り出す売主もおり、売却後にもめることも少なくありません。
一方不動産会社や住宅会社が売主となっている建売住宅は、売却後のトラブルを避けるために境界線を明確化してから売り出しています。そのため自分が売却するときにも、境界をめぐるトラブルが起こる心配はなく、その点が購入希望者にとっても購入の安心材料となるでしょう。
売却しづらい建売住宅の特徴
売却しやすいといわれる建売住宅ですが、中には売れづらい家もあります。
どのような特徴に当てはまると買い手が見つかりづらいのかを知り、売却時の対策を考えておきましょう。
利便性が良くない
前述のように、建売住宅の購入希望者の中には立地を重視する方も多いです。
そのため駅から離れていたり、周辺にスーパーや病院、教育施設などがなかったりする利便性が良くない地域だと、買い手が見つかりづらい傾向があります。
さらに不便な場所は注文住宅や土地も安価に売り出されていることが多いので、その中で建売住宅を候補に入れてもらうためには、価格ダウンが必要になるでしょう。
隣家との距離が近すぎる
建売住宅は、同じ仕様の家が数軒並んでいることも珍しくありません。
隣家と一定の距離が保たれていれば問題ないのですが、近すぎるとプライバシー面を不安視して購入を避ける方も多いです。
とくにコンパクトな土地に建てられた3階建ての家は、「ペンシルハウス」と呼ばれ、プライバシーだけではなく、日当たりや風当りの観点からも購入希望者から避けられる傾向があります。
売り出し価格が高すぎる
「建売住宅=注文住宅よりも安価に購入できる」というのは、物件探しをしている人たちからも周知されています。そのため売り出し価格が市場価格よりも高いと、買い手が見つかりづらくなってしまうでしょう。
住宅ローンの返済がある方は、残高を目安に売り出し価格を決めるのもひとつです。しかしスムーズに買い手を見つけるためには、たとえ自己資金からの補填が必要になったとしても、相場に沿った価格で売り出すことをおすすめします。
建売住宅を売却するときの注意点
いざ建売住宅を売却するとなったとき、必ず知っておきたい注意点があります。
売却スピードや価格、税金面にかかわる部分なので、最後にしっかり頭に入れておきましょう。
周辺ニーズと市場価格を調べておく
建売住宅に限ったことではありませんが、不動産を売るときに重要なのが、“周辺ニーズ”と“市場価格”の調査です。
インターネットで受けられる簡易査定で査定額を調べたり、ポータルサイトで周辺の物件価格を調べたりしてみてください。ニーズや市場相場は不動産会社も調べてはくれますが、中には高い査定額を提示して契約を急かしたり、「売れます」とだけ無責任なことを言ったりする営業マンもいます。

その際に違和感に気づけるよう、最低限の調査は自分でしておいたほうが安心です。
簡易査定については、SUMiTAS(スミタス)が提供する「簡単10秒査定」をぜひご活用ください。匿名利用が可能で、物件情報のみを入力するだけですぐに査定結果がわかります。
売却時期によっては税率が変わる
不動産を売却して利益が出たら、譲渡所得税がかかります。
税額は「譲渡所得 × 税率」の計算式で決まるのですが、税率が不動産の所有期間によって大きく変わる点に注意が必要です。
| 所得税率 | 住民税率 | 合計 | |
|---|---|---|---|
| 短期譲渡所得(所有期間5年以下) | 30.63% | 9% | 39.63% |
| 長期譲渡所得(所有期間5年超) | 15.315% | 5% | 20.315% |
表を見てわかるように、所有期間5年をボーダーラインに税率が倍近く違うので、税負担も大きく変わります。所有期間4年でなおかつ売却益が出そうな住宅を売却するのなら、売却時期を調整したほうがいいかもしれません。
売却において一般的に「築浅物件」と呼ばれるのも築5年以内の物件のため、売却時期をずらすと築浅物件ではなくなってしまいます。売却時期の調整に関しては、必ず不動産会社の担当者と相談のうえ考えましょう。
建売住宅は売却しやすい!ただし売り出し価格は慎重に検討を!
建売住宅は比較的売れやすい物件だといわれているので、売れないのではないかと心配する必要はありません。
住みやすさやデザインのシンプルさ、価格の低さなどの建売住宅ならではのメリットを活かせば、スムーズな売却が可能になるでしょう。ただし立地が良くない家や隣家との距離が近すぎる家、3階建てのペンシルハウスなどは、売却活動が難航するかもしれません。

できるだけ早く買い手を見つけるためには、価格を落としたり訴求方法を変えたりと、購入希望者の候補に入るような工夫が必要です。
「相場を調べたい」「査定額を見て考えたい」という方には、物件情報からすぐに査定結果がわかる「簡単10秒査定」の利用がおすすめです。SUMiTAS(スミタス)は、建売住宅の売却相談も承っておりますので、売却を検討段階の方もまずはお気軽にご相談ください。
不動産売却ガイド