マンションを売る方法には、買主を探す「仲介」と、不動産会社に直接買い取ってもらう「買取」があります。買取は早くて確実ですが、価格は仲介の相場より低くなります。よく「市場価格の6〜8割」と言われる数字です。
ただ、この幅を決めているのは「相場の何割」という掛け算ではありません。買い取った会社が、そのマンションをリフォームするなどして再び売れるかどうかです。再販しやすいマンションは上限に近づき、再販に手間や不安があるマンションは下限に近づきます。
当社の10秒査定に寄せられたマンションの査定依頼18,524件のうち、築30年以上は29.1%、築40年以上は17.4%を占めます。買取を考え始める方の多くがこの層にいます。この記事では、買取価格を動かす3つの要素、仲介と買取で手元にいくら残るかの実額、買取が向くマンションと断られやすいマンションの条件を、宅建業者の立場で整理します。
- 買取価格は「再販できるか」で決まる。動かすのは築年帯・管理情報・再販のしやすさの3つ
- 仲介と買取の差は、相場3,000万円・買取の提示75%の例で600万円台。差を埋める事情があるかで選ぶ
- 管理費・修繕積立金を3か月以上滞納している住戸があるマンションは3割。買取査定では管理情報が必ず見られる
- 契約不適合責任の免責は特約次第。知りながら告げなかったことは免責されない
目次
マンション買取の価格は「再販できるか」で決まる

買取をする不動産会社は、買い取ったマンションを多くの場合リフォームし、商品として再び販売します。リフォームをせず、現況のまま再販することもあります。会社にとっての買取価格は「再販できる価格から、リフォーム費・保有中の費用・会社の利益を引いた残り」です。この原価構造の分解は不動産買取の流れの記事で詳しく説明しているので、ここでは結論だけ置きます。
買取価格 = 再販できる価格 −(リフォーム費 + 保有・販売の費用 + 会社の利益)
この式で大事なのは、引き算の起点が「再販できる価格」だという点です。再販できないと会社が判断すれば、式そのものが成り立たず、買取は断られます。マンションにも敷地の持分があり、立地や土地の価格は区分所有権の価格に反映されます。ただし戸建てと違い、建物を壊して土地だけを切り離して売る、という出口がありません。だからマンションの買取は、戸建て以上に「住まいとして再販できるか」に左右されます。
当社の10秒査定に2025年7月から2026年7月に寄せられたマンションの査定依頼のうち、機械的な連続入力を除いた18,524件の築年帯を見ると、築30年以上が5,383件(29.1%)、築40年以上が3,219件(17.4%)です。3件に1件近くが築30年を超えており、この層は「仲介で売れるか、買取のほうがよいか」を最初に迷う層でもあります。
マンション買取と仲介の違い
買取と仲介の基本的な違いは次の表のとおりです。流れの詳細は不動産買取の流れの記事に、マンション売却の全体像はマンション売却の記事にまとめています。
| 項目 | 買取 | 仲介 |
|---|---|---|
| 買主 | 不動産会社 | 一般の個人が中心 |
| 価格 | 仲介の相場より低い(6〜8割が目安) | 相場に近い価格を狙える |
| 期間 | 数日〜1か月程度で決済まで進める | 登録から成約まで平均82.5日(首都圏中古マンション・2025年) |
| 仲介手数料 | かからない | 上限は売買価格の3%+6万円+消費税 |
| 内覧 | 会社の査定のみ | 買主候補の内覧に対応する |
| リフォーム・片付け | 現状のまま引き渡せることが多い(残置物の処分費がかかることがある) | 買主との合意による |
| 契約不適合責任 | 特約で免責にできることが多い | 売主が一定期間負う |
期間の82.5日は東日本レインズが公表している2025年の首都圏中古マンションの「登録から成約に至る日数」です。売り出しの準備や決済までの期間は含まれていないので、仲介の全体では3か月を超えるのが普通です(内訳は不動産売却の期間の記事で扱っています)。仲介手数料の計算方法は仲介手数料の上限の記事にまとめています。
マンション買取のメリット・デメリット
メリットとデメリットは表裏の関係にあります。片方だけを見て決めないよう、両方を挙げておきます。
メリット
- 数日〜1か月で現金化できる
- 仲介手数料がかからない
- 内覧対応がなく、売却を近所に知られにくい
- リフォーム・片付けをせず現状で引き渡せることが多い(ただし残置物の処分費を請求される、または買取価格から差し引かれることがある)
- 契約不適合責任を特約で免責にできることが多い
- 買主のローン審査待ちがなく、契約が流れにくい
デメリット
- 価格が仲介の相場より低い
- 提示額に納得感を持ちにくく、交渉の余地も小さい
- 引き渡し時期が早く、引っ越しの準備を急ぐことになる
- 買取に対応していないマンション(管理状態・築年・立地)がある
- 会社によって査定額の差が大きく、比較しないと損をしやすい
- 悪質な会社に当たると、後からの減額や費用請求が起きることがある
デメリットの最後の2つは、複数社に査定を依頼し、減額の条件・追加費用・免責条項を契約前に書面で確認することで抑えられます。比較対象があれば、極端な提示は自然に浮き上がります。複数社に頼むときの進め方は複数社への査定依頼の記事を参考にしてください。
マンションの買取価格を決める3つ: 築年帯・管理情報・再販のしやすさ
買取価格が「6割」になるか「8割」になるかを分けるのは、次の3つです。
築年帯
当社が国土交通省の取引データを集計したところ、中古マンションの㎡単価は、同じ市区町村の築0〜4年を1.00とすると築25〜29年で0.50、築30〜39年で0.36、築40〜49年で0.28でした(集計の条件と表はマンション売却の記事にあります)。買取の起点になる「再販できる価格」は、この築年帯の水準で決まります。
築年帯はもう1つの意味でも効きます。買い取った会社が再販するとき、買主の多くは住宅ローンを使います。中古住宅で買主が住宅ローン控除を受けるには、登記簿上の建築日が1982年(昭和57年)1月1日以後であるか、それより前の建物なら耐震基準適合証明書などで耐震性を証明することが要件です(国税庁タックスアンサーNo.1211-3)。1981年以前に建った建物は、この証明が別途必要になるため、再販時の買主が限られます。その分、買取価格は下限に寄ります。なお、構造上の新耐震・旧耐震は建築確認の日(1981年6月1日)で分かれ、住宅ローン控除の線とは別です。
管理情報
国土交通省の「令和5年度マンション総合調査」では、管理費・修繕積立金を3か月以上滞納している住戸があるマンションが30.1%でした。買取をする会社は、再販を見越して管理組合の状態を必ず見ます。具体的には次の4点です。
- 修繕積立金の残高と、長期修繕計画に対して足りているか
- 大規模修繕の予定と、その時期に一時金の徴収や積立金の値上げが決まっていないか
- 管理費・修繕積立金の滞納住戸の割合
- 管理規約の内容(民泊・リフォームの制限など、再販時の買主に影響するもの)
これらは管理会社から「重要事項に係る調査報告書」を取り寄せると分かります。売主自身が先に取り寄せておくと、査定額の理由を会社に聞くときの材料になります。売主が査定前に確かめられる要素は、3つのうちこの管理情報だけです。築年帯も立地も変えられませんが、管理情報は「知っているかどうか」で提示額の読み方が変わります。
再販のしやすさ
立地の需要、間取りの汎用性、同じマンション内の売り出し状況です。同じ棟に売り出し中の住戸が複数あると、再販時に競合するため、買取価格は保守的になります。当社の10秒査定では、建物名まで入力された依頼のうち、90日以内に同じ棟の別の住戸からも査定依頼が入っていた棟が6,362棟中1,535棟(24.1%)ありました。詳しくはマンション売却の記事で扱っています。
実額で比べる: マンションの仲介と買取の手取り

価格だけ見れば仲介が有利です。問題は、その差額と引き換えにしているものです。市場相場3,000万円のマンションで、買取の提示が75%の2,250万円だった場合を例に計算します。
| 項目 | 仲介 | 買取 |
|---|---|---|
| 受け取る価格 | 3,000万円(想定) | 2,250万円 |
| 仲介手数料(法律上の上限) | 105.6万円 | 0円 |
| 決済までの管理費・修繕積立金(平均月24,557円) | 約9.8万円(4か月分) | 約2.5万円(1か月分) |
| 印紙税(1,000万円超5,000万円以下の契約) | 1万円 | 1万円 |
| 手取りの目安 | 約2,884万円 | 約2,247万円 |
管理費と修繕積立金の月額は、国土交通省の令和5年度マンション総合調査の平均値(管理費11,503円・修繕積立金13,054円)を使いました。期間は、仲介が首都圏の登録から成約までの平均82.5日に決済までの約1か月を足した4か月、買取が査定から決済までの約1か月として、どちらも決済までの保有費を入れています。住宅ローンが残っている場合は、決済までの利息も同じ考え方で加わります。
差はおよそ637万円です。この差額を埋められる事情があるかどうかが、買取を選ぶ分岐になります。ただし、仲介の「3,000万円で売れる」はあくまで想定です。次のような条件では、仲介側の手取りが下がり、差は縮まります。
- 同じマンション内に売り出しが重なっている: 買主候補が比較できるため、値下げの提案が入りやすくなります
- 1981年以前に建った建物で、買主の住宅ローン控除に証明が要る: 買主候補が減り、売却期間が延びます
- 内覧に耐えない状態: リフォームか片付けの費用が先に出ます(内覧で見られる点は家売却の内覧の記事にまとめています)
期限がなく、上の条件にも当てはまらないなら、仲介から始めるのが定石です。買取が向くのは、この差額を払ってでも「早さ」「確実さ」「手間の少なさ」を取りたい事情がある場合です。
買取が向くマンション、向かないマンション、断られやすいマンション

「築古なら買取」「急いでいるなら買取」と一括りにされがちですが、実務では「売主の事情で買取が向く」場合と「物件の状態で買取が向く」場合、そして「買取そのものが成立しにくい」場合を分けて考えます。判断の軸は2つです。現金化の期限や事情があるか、そして買い取った会社が再販しやすい物件かです。
売主の事情で、買取が向く場合
- 住み替えの決済日、相続税の納付、転勤など、現金化の期限が決まっている
- 内覧対応や売却活動を近所に知られたくない
- 遠方にあり、片付けや管理に通えない
- 相続で共有者が複数いて、早く分けて精算したい
物件の状態で、買取が向く場合
- 内装や設備の傷みが大きく、仲介で売るならリフォーム費が先に要る
- 残置物が多い
- 仲介で売り出して半年以上、内覧はあるのに成約しない
- 賃貸中で、入居者がいる状態のまま売りたい。この場合は住まいとしての再販ではなく、家賃収入を基準にした投資家向けの価格になります
買取が向かず、仲介から始める場合
- 住宅ローンの残債が買取の提示額を上回る。買取額で抵当権を抹消できず、差額を自己資金で埋めることになります。この場合は住宅ローン返済中の売却の記事を先にご覧ください
- 築浅で状態がよく、仲介での値下げ余地が小さい。買取で6〜8割にする理由がありません。仲介で売る場合に気をつける点はマンション売却の注意点の記事にまとめています
買取を断られやすい場合
- 管理費・修繕積立金の滞納住戸が多く、管理組合の財政が不安定
- 旧耐震基準(1981年5月以前に建築確認を受けた建物)で、再販時に買主の住宅ローンが付きにくい
- 借地権付きで、地主の承諾や承諾料が要る
- 事故物件など告知事項があり、再販価格が読めない
断られやすい条件に当てはまっても、買取ができないと決まったわけではありません。会社ごとに得意分野が違うため、1社に断られても別の会社が買い取ることはあります。
なお、築40年前後のマンションは、2026年時点では1986年ごろの建築で、新耐震基準の世代です。旧耐震かどうかは築年数ではなく建築確認の日で決まります。築40年前後のマンションの売り方は築40年マンションの記事にまとめています。
買取保証付き仲介をマンションで使うとき
「高く売りたい。でも期限までに売れないのは困る」場合は、一定期間は仲介で売り出し、売れなければあらかじめ決めた価格で不動産会社が買い取る買取保証付き仲介という方法があります。仕組みと注意点は不動産買取の流れの記事にまとめています。
マンションで使う場合に1つ加えておきたいのは、同じ棟の別の住戸の動きです。保証期間中に同じマンションで別の住戸が先に成約すると、買主候補がそちらに流れ、保証の発動が近づきます。売り出す前に、同じ棟の売り出し状況を確認しておくと、保証価格と期間の設定に無理がなくなります。
マンション買取でも、契約不適合責任の免責は「特約次第」
買取のメリットとして「契約不適合責任が免責になる」とよく書かれますが、正確には免責は法律で決まっているのではなく、契約の特約で決まります。
民法では、引き渡した物が契約の内容に適合しない場合、買主は修補や代金減額、損害賠償、解除を請求できます(民法562条以下)。売主がこの責任を負わない特約は有効ですが、売主が知りながら告げなかった事実については、特約があっても責任を免れられません(民法572条)。買主がプロの不動産会社であっても同じです。
つまり、雨漏りや漏水の履歴、騒音や近隣との問題、過去の事故など、知っていることは告知書に書いて渡す必要があります。書いたうえで免責特約を結べば、引き渡し後の責任を限定できる場合があります。「買取だから何も言わなくてよい」ではなく「買取だから、告げたうえで免責にできる」と覚えておいてください。
マンションでは、専有部分(室内)と共用部分(配管の本管・外壁・屋上など)で責任の帰属が分かれます。共用部分の修繕の主体は、原則として管理組合です。ただし、共用部分でも売主が知っている不具合(漏水の履歴など)は告知の対象になります。査定の際に、どこまでが専有部分かを会社に確認しておくと、告知の範囲がはっきりします。
マンション買取でかかる費用
「仲介手数料がかからない」以外にも、買取で発生する費用があります。全体を表にします。
| 費用 | 目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 仲介手数料 | 0円 | 買取では不要 |
| 印紙税 | 1,000万円超5,000万円以下の契約で1万円 | 2027年3月31日までの軽減税率 |
| 抵当権抹消の登記費用 | 登録免許税は不動産1個につき1,000円+司法書士報酬 | 住宅ローンが残っている場合 |
| ローンの一括返済手数料 | 金融機関により異なる | 住宅ローンが残っている場合 |
| 不用品の処分費 | 会社により無料〜実費 | 買取価格から差し引かれる形になることもある |
| 管理費・修繕積立金の精算 | 決済日を境に日割りで精算 | マンション固有。滞納があれば決済時に清算を求められる。翌月分を前払いしていれば買主から戻る |
| 重要事項に係る調査報告書の発行費 | 管理会社が定める額(有償が一般的) | マンション固有。買取でも会社が管理情報を確かめるために求められ、売主が管理会社に依頼して取得することが多い |
| 譲渡所得税 | 売却益が出た場合に課税 | 居住用財産の3,000万円特別控除などの特例あり。適用できるかの判断は税務署または税理士へ |
不用品の処分については、「無料で処分します」と言われても、実際には買取価格に織り込まれていることがあります。査定書に処分費がどう扱われているかを聞いてください。マンション固有の2つは金額こそ小さいものの、買取だから不要になるものではありません。管理費・修繕積立金は決済日を境に日割りで精算し、滞納があればその清算を決済時に求められます。重要事項に係る調査報告書は管理会社が有償で発行するのが一般的で、売主が取り寄せて会社に渡す流れになります。売却にかかる費用の全体像と価格帯別の早見表は不動産売却の費用の記事にまとめています。
マンション買取で起こりやすいトラブルと避け方
買取の価格が市場より低いこと自体は、ここまで見たとおり正当な事業構造です。問題は、その構造を知らない売主との情報格差につけこむケースです。
1. 査定額から後で値下げされた
「査定額」はあくまで目安で、契約前の現地確認で減額されることがあります。契約書に書かれた金額が確定額です。減額の可能性と条件を、査定の時点で書面にしてもらってください。
2. 相場の半額以下の査定額を提示された
原価構造では説明がつかない金額です。複数社の査定を並べれば、極端な提示は自然に浮き上がります。査定額の根拠を聞き、答えられない会社は避けてください。逆に不自然に高い提示のあとで減額してくる手口もあり、不動産査定が高すぎるときの記事と不動産査定のデメリットの記事で見分け方を扱っています。マンション査定で見られる点はマンション査定の注意点の記事にまとめました。宅地建物取引業法では、媒介契約で価額の意見を述べる際に根拠を明らかにする義務が定められています(34条の2第2項)。買取は媒介契約ではありませんが、根拠を説明するのは業者として当然の姿勢です。
3. 思わぬ費用を後から請求された
「不用品処分費」「クリーニング費」「書類作成費」などの名目です。契約前に「買取価格から差し引かれるものはあるか」を必ず確認し、契約書に費用の項目を明記してもらってください。
4. 管理情報を理由に、後から減額された
マンションで起こりやすい形です。査定のあとで取り寄せた重要事項に係る調査報告書で、修繕積立金の不足や一時金の徴収予定、滞納住戸の多さが分かり、契約前に減額を提示されるケースです。管理組合の状態は売主が変えられない一方、知らずに査定を受けると減額の根拠を後出しされることになります。先に報告書を取り寄せて査定時に渡しておけば、管理情報を織り込んだ提示額から話が始まります。
5. 悪質な会社に当たった
買取を業として行う会社は宅地建物取引業の免許が必要です。免許番号は会社の表示やウェブサイトで確認でき、行政処分の履歴は国土交通省の「ネガティブ情報等検索システム」で誰でも調べられます。困ったときの相談先は、免許を出している都道府県または国土交通省の担当窓口、消費生活センター、業界団体の相談窓口です。契約前なら、断る自由があります。断り方は査定の断り方の記事を参考にしてください。
当社の店舗に寄せられたGoogleの口コミ(2026年8月取得・直営5店舗308件)のうち、買取に触れたものは2件です。そのひとつに、当初は早く整理するために買取を予定していたが、説明を受けて仲介に切り替え、査定から約1か月半で取引を終えたという例がありました。買取と決めてから査定を取るのではなく、買取と仲介の両方の査定を取ってから決めるほうが、結果として早く終わることもあります。
マンション買取でよくある質問
3000万で買ったマンションはいくらで売れますか?
買った価格ではなく、今の市場価格から考えます。当社の集計では、中古マンションの㎡単価は同じ市区町村の築0〜4年を1.00として築25〜29年で0.50でした。購入から25年前後なら、市場価格の目安は同じ地域の新しい中古マンションの半分程度で、買取はさらにその6〜8割です。ただし地域差が大きいので、実際の価格は査定で確かめてください。相場の調べ方はマンション売却相場の記事にまとめています。
マンションは今買わない方がいい理由は何ですか?
これは買う側の問いですが、売る側にも関係があります。買取をする会社は、今の中古マンション市場で再販できると判断して買っています。買い手が減れば買取価格も下がり、再販が読めない物件は断られます。市場が動いているときほど、買取の提示額は会社ごとに差が出ます。複数社の査定を並べる意味がここにあります。
マンションを買取してもらうにはいくら費用がかかる?
仲介手数料はかかりません。かかるのは印紙税(1,000万円超5,000万円以下の契約で1万円)、住宅ローンが残っていれば抵当権抹消の登記費用と一括返済手数料、売却益が出れば譲渡所得税です。マンションでは、管理費・修繕積立金の日割り精算と、重要事項に係る調査報告書の発行費(管理会社が定める額)も加わります。不用品の処分費が買取価格から差し引かれる会社もあります。上の「マンション買取でかかる費用」の表をご覧ください。
マンション買取にはどんなデメリットがありますか?
価格が仲介の相場より低いこと、提示額に納得感を持ちにくく交渉の余地が小さいこと、引き渡しが早く引っ越しを急ぐこと、買取に対応していないマンションがあること、会社による査定額の差が大きいこと、悪質な会社に当たると減額や費用請求が起きることです。最後の2つは、複数社の査定比較と、減額条件・追加費用・免責条項の書面確認で抑えられます。
どんな状態のマンションでも買い取ってもらえますか?
内装の傷みや残置物は、多くの会社が買取の対象にします。断られやすいのは、管理組合の財政が不安定、旧耐震基準で再販時のローンが付きにくい、借地権付き、告知事項があるなど、再販の見通しが立ちにくい場合です。会社ごとに得意分野が違うので、1社に断られても別の会社に相談してみてください。
マンション買取で、室内の家具や家電は処分してもらえますか?
現状のまま引き渡せる会社が多く、処分を任せられます。ただし処分費が無料なのか、買取価格に織り込まれているのかは会社によります。査定の際に確認してください。
マンション買取の場合、引っ越しはいつまでにすればよいですか?
決済・引き渡しの日までです。買取は契約から決済までが短いため、契約前に引き渡し日を会社と相談し、引っ越しの準備が間に合う日程にしてもらってください。決済後も一定期間住み続ける取り決めができる会社もあります。
マンション買取に手数料はかかりますか?
仲介手数料はかかりません。買取価格がそのまま受け取る金額の基本になります。ただし印紙税や登記費用など、上の表の費用は別途かかります。
まとめ: マンション買取と決める前に、管理情報と両方の査定を
マンションの買取価格は「相場の何割」で決まるのではなく、買い取った会社が再販できるかで決まります。価格を動かすのは築年帯・管理情報・再販のしやすさの3つで、売主が査定前に確かめられるのは管理情報です。
仲介との差は、相場3,000万円のマンションで買取の提示が75%だった例では600万円台になります。買取の提示の割合が変われば、差も変わります。この差額を埋める事情があるなら買取、なければ仲介から始めるのが定石です。ただし同じ棟の売り出しや、買主の住宅ローン控除に証明が要る1981年以前の建物など、仲介の手取りが下がる条件があると差は縮まります。
契約不適合責任は特約で免責にできますが、知りながら告げなかったことは免責されません。告げたうえで免責にする、が正しい使い方です。
買取と決めてから1社に査定を頼むのではなく、買取と仲介の両方の査定を複数社から取ってから決めてください。当社の10秒査定は、匿名で、電話番号の入力もなくお使いいただけます。
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